私は長年、塾で主に算数を教える仕事をしてきました。その中で算数が苦手だとお母様がつれてらしたお子さんを指導した経験から、幼児の方に算数好きになってもらうために実践してきた方法をお話ししようと思います。
今日は、まずどうしたら数の感覚がよくなるのかをお話しします。もちろん算数好きなお子さんにも参考になる内容ですのでぜひ読んでください。
すうじの意味はいろいろ
ひとことでかず(かず)と言ってもいろいろな側面があるのです。
大人にとっては当たり前のことです。またお子さんが学校に入るまでにこのあたりのことは覚えておくといいのですが、でも幼児さんにとってこれを一気に覚えるのはなかなか大変なことなのです。そこで、、、
幼児がまず取り組むべきものは?
1~5歳の幼児さんであれば、①から始めるべきです!①がまだ定着してないなら①以外はほぼやらなくていいと思います。
まずは数の順番を覚えよう!
かずの順番を覚えるには、楽しくリズム良くやると良いのです。きっちりまじめに勉強のようにはしないでくださいね。幼児さんは何事も楽しみながら学んでいきます。そして生活の中にあるどんなものでも数えていきましょう。
最初は親がそのものを指さすか、タッチしながら「1,2,3…」と数えていきます。それこそ赤ちゃんの時からです。そしてお子さんが話せるようになったら、今度は一緒に数えましょう。
当たり前ですが、数える時はいつも1からです。そしてパパやママははっきりと発音してください。お子さんは口が最初は回らず、最初は発音があやしいところもあると思いますが、たくさんほめながら数えます。この時のパパやママのスタンスは数は大事だから数えようね!という感じでお願いします。
歯磨きをしたり、ごはんを食べるように毎日自然に、1日に何回も数えてください!
数字の歌も有効です
こんな歌を知っていますか。これはかなり古い歌です。ちょっと古すぎでしょうか(笑) この歌でなくても何か別の歌のメロディに載せて、数字の替え歌を作って歌うのもありだと思います。
賢いお子さんに育てたいなら、恥ずかしがらずにふりもつけるなどして歌ってあげましょう。
インプットだけ、アウトプットは求めない
かずの順番は、アウトプットは期待せずまずはインプットだけ毎日してください。お風呂で1.2.3.4〜は定番ですが、つみきの数や、ご飯の時にも数を使って声かけしてください。お皿がいくつあるか、お豆はいくつかな?などと。
あくまでパパやママの数える音がお子さんの耳に残っていけばいいのです。子どもが何か意味があるのかな、いつも同じはじまりみたいだな、とか気づかせてあげましょう。
又お子さんが動けるなら運動と結びつけるのも大切です。手をたたくのに合わせて数えたり、歩く時にも数えると効果的です。
オウム返しに言えるようになったら、記憶力が伸びる!
またオウム返しに親の言ったことをまねできるようになったら、(復唱できるようになったら)しめたものです。これができたら、これからたくさんのことを記憶できる用意ができたサインなのだと思ってください。
かずだけでなく、単語や、オノマトペ、お歌なども復唱させながら覚えていき記憶力を高めましょう。そして脳を発達させるのです。
オノマトペとは、、、自然界の音・声、物事の状態や動きなどを音(おん)で象徴的に表した語。音象徴語。擬音語・擬声語・擬態語など。▷ イギリス onomatopoeia フランス onomatopée 「オノマトペア」とも言う。 Oxford Languagesの定義
例えばアイアイの歌のメロディで「アイアイ→アイアイ」と言えるようになったら、復唱ができるようになっているのです。
「123→123 456→456、おさるさーんだよー」とおうむ返しを入れながら親子で歌ってみましょう。 数の順番は何度も聞いて、何度も歌って、何度も言って覚えましょう。
数の範囲は1〜10をたくさんやりましょう。でも覚え切らないうちに11〜30なども数えてOKです。おうちにもあるカレンダーは、数がはっきり書いてあり数を覚えるのに便利なグッズです。パパやママがそこを指さして読んであげましょう。
数の順番を間違えている時
かずを数える幼児さんの中には「1,2,3,3,3‥」とか「1,2,3,4、万、万、千」みたいになっていることがよくあります。こんな時はパパやママが優しくほめながらも訂正してあげ、正しい順番を言えるように導いてあげましょう。正確に数えられること、これこそ算数のスタートラインにたったことになるのです。
まとめ~数学のスキルの土台はまず数えることから!~
数学的なスキルは、小さい時の数感覚が土台になっています。そのためにはまず数の順番を正確にカウントできることが大切です。
まだお話ができなくても、まだ小さくて口がよく回らなくても、親がたくさんインプット(数を使う声かけ)を続けていきましょう。その時のコツは楽しくそして何度もですよ♫
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