数字盤、くもん数字盤30の使い方②

work & education

先日はくもん数字盤を使う前の注意点などをお話ししました。
今日は数字盤を使い始める、初期に必要な基本スキルのようなものを中心にお話しします。

駒1つから、できることからスタート

幼児に何かをしてもらう時はいつも、まずかんたんにできることから始めます。では始めます。

駒は子どもに与えず大人が1つ持って見せます。数字は1がいいでしょう。シートも折りたたんで1~10の範囲にします。これと同じ数字はどこかな?と聞いて、駒を数字のそばに持っていくなどして、探しやすいようにします。子どもには分かったら指をさして、と言います。
子どもは駒を持ちたがりますが、渡さないでまずは探させましょう。

子どもが見つけて指をさし、それがあっていたら、子どものそばに(シートの上でなく机に)駒を置いて指で持たせます。そしてすぐにそこに置くようにいいます。すぐに置かないで駒を持って遊んでいる時は駒を返してもらって、すぐに置くようもう一度言い、やり直しをします。

ここを何回かやってできなければ、翌日にしましょう。すぐに置かないのは自分のやり方を通したいのです。大人の言うことをやってみようと思ってくれなければ先に進みません。自分で好きにしたい気持ちを抑えて、大人のリードに自分をゆだねることを決心してもらいましょう。

はじめの辛抱が大事です

ここが一番の辛抱のしどころです!ここで焦らず子どもの様子をみて、優しく促していきましょう。大人とのやり取りの中で遊ぶことを覚えてもらいましょう。何日かしたらゆっくりでも、子どもが置こうとするようになると思います。そうなったら、第一段階が成功です。

同じ数字を探して置けるようになったら

この時に指で持っているか、駒とシートの数字の両方をしっかり見ているか確認してください。指で持っていないと、スッと置けません。また視線が駒とシートの数の両方を行き来していることが大切です。

又駒を置く時にシートの上を滑らしていくものダメです。これをやると駒や手が他の駒に触り、せっかく置いた駒がずれてしまいます。ですから最初から真上から置く動作を覚えてもらいます。

これができたら、続けて2~5の駒もやってもらいましょう。大人が思うより子どもは脳が疲れてくるので、すぐにやめたくなってしまいます。そんな時は目の動きが止まったり、よそ見をするようになります。
この時は駒をシートのその数に近づけて見つけやすくして負担を軽くし、続きもスッとやり終わらせましょう。

✰できるようになったら、1からでなくてもかまいません。6と9の区別は難しいのです。


最後には十分ほめてあげてください。できた!と思って終わらせるようにしてくださいね。駒やシートは入れやすい袋などに子どもが入れるようにしてかたずけておしまいです。始めのうちは、はじめから終わりまで5分くらいで十分です。

大人の粘り強さが、子どもの成長の鍵

子どもに教えることに慣れていない大人は、子どもが思ったようにできないと「まだ、早いのね」とあきらめてしまいます。でも根気よく励ましながら、また飽きないように短時間で続けていくと、その積み上げでできるようになっていくものです。ですから、あきらめずにトライしていきましょう。

この大人(親の)粘りはとても個人差が大きいのです。1週間や1か月は時間を置いてもいいのですが、忘れずに試していきましょう。ここまでの作業は以下の2つができるお子さんなら全員できるはずです。
その1つはオウム返しに言える(復唱できる)こと。
そして、もう1つは指で駒を持てるということです。

指をたくさん使わせる

また、駒を置いたらすぐに離すことも重要。そして置いた時に駒が動いてしまったら枠の中に入れることと、枠に入っていても数字が曲がっていたら(回転してたら)“くるくるして直そう”と声掛けをして、指で駒を回してもらいます。うまくできない時は大人が手本を見せてあげましょう。

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これができるようになったら、すかさず次の駒を見せましょう。間をおいてしまうとすぐに集中が切れてしまいます。ですから次の駒をすかさず見せて2つ目を置かせてください。

まとめ、幼児の特性とレジリエンス

特性1 あきやすい
幼児だからとゆったり構えていると、逆に飽きがくることもあります。むしろササッと、でもやるべきことはやり、短時間で終わらせる。これが一番です。慣れてくると手の動きや、一連の動作が上手になっていきます。


特性2 達成感があればやる気が出る
一定期間何かを続けたり、その過程でたくさんほめられると子どもの方にも達成感が芽生えます。大人と同じですね。そしてそれが自信へとつながるのです。


特性3 大人の指示を嫌がるのは動物的な本能
幼児が大人の言うとおりにするということには漠然とした不安があるのです。何か自分ができないことを要求されるのではないのかと、思っているような素振りです。小さくても、これは危険かも!とDNAレベルで警告が出ているのかもしれません。

ですから今からやろうとしていることは、危険ではなくて楽しいことをするのだということをしっかり伝えていきましょう。言葉だけでなく雰囲気作りが大切です。子どもが何事でも始める時には、子どもの様子をよく観察しつつ、暖かい雰囲気を作りながらやっていきましょう。何度かやれば子どもも慣れてくるのでどんどん楽にできるようになるのです。

始めは少しストレスかもしれませんが、小さいうちからこれを乗り越える経験をしていくと賢い子どもに成長します。意外に思われるかもしれませんが子どもも大人同様にストレスと付き合いながら成長していくのです。そして何かを乗り越えるたびにレジリエンスを獲得して、たくましく賢く成長してくれるのです。

心理学におけるレジリエンス(resilience)とは、社会的ディスアドバンテージや、己に不利な状況において、そういった状況に自身のライフタスクを対応させる個人の能力と定義される[1] 。自己に不利な状況、あるいはストレスとは、家族、人間関係、健康問題、職場や金銭的な心配事、その他より起こり得る[2] 。

レジリエンスは「脆弱性(vulnerability)」の反対の概念であり、自発的治癒力の意味である。「精神的回復力」「抵抗力」「復元力」「耐久力」などとも訳されるが、訳語を用いずそのままレジリエンス、またはレジリアンスと表記して用いることが多い。

Wikipediaより引用


今日は数字盤やっていく初期に心がけてほしいことをお話ししました。実際、ここはとても大切なのでぜひ注意してください。
そしてここまでできれば、あとは楽になります。では、また続きます。

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